フリーライターなら知っておくべし!契約書の書き方基礎知識

フリーライター必見!契約書の書き方基礎知識

フリーライターである以上、契約関連の手続きも全て自分でおこなわなければいけません。そこで重要となってくるのが契約書です。契約書は絶対に必要ものというわけではありませんが、クライアントとのトラブルを事前に回避するという意味でも、準備をしておいて損はありません。ここでは、契約書を書く際の基礎知識についてご紹介していきます。

契約書が大切な理由とは?

「報酬が支払われなかった」「しっかりと納品をしたのに、内容に難癖をつけられ報酬なしにされた」「際限なく修正を要求された」などといったトラブルは、フリーで仕事をしていくうえで起こってしまう可能性があります。こういったトラブルを防止することができるのが、契約書なのです。予め報酬や修正回数などの条件をしっかりと明記しておけば、違反があったときに司法へ訴えることもできます。

信頼を重視し、こういった契約関係をうやむやにしがちなのが日本の特徴ですが、例えば欧米などではこういった契約に関して大変シビアであり、今後日本もそれに倣う可能性は十分に考えられます。

抑えておきたい!業務委託のポイント

例外はもちろんありますが、一般的にフリーランスと企業の関係は案件ごとに結ぶ業務委託、又は業務請負となっています。ここで抑えておきたいのは、業務委託や業務請負とは決して企業に雇われるというわけではなく、あくまで対等な立場で依頼を受ける働き方であるという点です。そのため報酬や仕事内容などの条件についても、企業からの要望を一方的に聞くのではなく、ライター側から希望を提示していくは何もおかしな話ではありません。もちろん余りにも法外な要求をすることは避けるべきですが、自分が納得のいく条件で仕事を始めることはとても大事なことです。

また、もう一つ抑えておきたい点は、業務委託契約で重視されるのは「業務をおこなった時間」であり、結果自体は契約に含まれるものではないということです。ただし、ライターの業務は一般的に業務請負契約であることが多く、こちらの場合は作業量だけでなく成果物も重視されます。この認識をしっかりとしておかないとトラブル発生の確率が高くなるため、注意を払っていきましょう。

契約書に含んでおきたいものはこれ!

契約書は、細かくすればするだけ後々のトラブルに繋がる可能性が減少していきます。ここでは、契約書に絶対含めておきたいポイントについてご紹介していきます。

報酬

契約をするにあたって、最も重要な条件といえます。その際に報酬金額ももちろんですが、消費税分も支払われるのか、取材などによってかかった経費はどちらが負担するのか、なども大変重要になってきますので、しっかりと契約書内に明記しておきましょう。

その他、報酬の支払口座や支払日も設定しておくと、クライアントとのやりとりがよりスムーズに進んでいくでしょう。

業務範囲

自分が制作を担当する箇所はどこからどこまでなのか、事前にしっかりと定めておきましょう。
ここを疎かにし業務の範囲を決めていない場合、後付けで次々と業務が発生し、それでいて報酬は最初に掲示されたものと変わらないという事態に陥る可能性があります。

少しでも無駄な仕事を増やさぬよう、範囲については事前にしっかりとクライアントと打ち合わせをおこない、契約書に含めていくことが大切です。

修正の有無

稀に納品した記事の初稿がそのまま検収されるといったケースもありますが、大抵の場合は記事の修正が発生します。「こちらが指示した内容と違う」「文字数やキーワードが足りない」など理由は様々ですが、これらの修正に対応するかどうか、何回まで対応するか、について予め契約書に記載しておきましょう。

ここを疎かにしてしまうと、無限に修正が発生し、かける時間が膨大なものになってしまう可能性があります。また、「修正がある場合は○日以内に連絡をする」といった文面も含めておくと、大変効果的です。

キャンセル料

取材などの案件の場合、クライアントの都合や天候によって突然キャンセルとなってしまう可能性があります。そうすると事前準備のためにかけた時間がまったくの無駄になってしまうため、こういったケースを想定し、キャンセル料についてもしっかりと規定を定めておきましょう。

著作権

クライアントに検収された記事の著作権が誰にあるのか、ここでトラブルになることが大変多いため、事前に契約書によって双方合意していることが大変重要になります。案件によって納品後も著作権がライターに残り続ける場合と、納品と同時に著作権も完全に手放す場合、どちらのケースもありますが、基本的には全てクライアントに譲渡するケースが多いです。

その中でも二次的利用の許可やクレジット表記を入れるかどうかなど、交渉事は非常に多いため、特に入念に詰めていく必要がある項目といえるでしょう。

契約書はフリーライターの命綱

クライアントと案件を進めていくうちに、当初の打ち合わせと異なるなどの理由でトラブルとなってしまうケースはたくさんあります。そういったトラブルとなった際、フリーライターにとって非常に重要となってくるのが契約書の存在です。

作成には手間がかかるため、敬遠しているライターの方も多いかと思いますが、万が一に備えしっかりとした契約書を制作しておくことをおすすめします。

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Mutu
生まれは東京、育ちは埼玉の27歳。文章を書く仕事がしたいという漠然とした思いから、編集プロダクションなどを経由して今のWebライターに辿りつく。スポーツや歴史が好きなため、いつかはそういう記事が書きたいと願いながら文章修業の日々。休日は引きこもりがちで、20代の貴重な時間を浪費しているともっぱらの評判である。

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