インタビュー取材ライティングを行う際に注意したいポイント

インタビュー取材時にライターが気をつけておきたいポイントとは

ライターの仕事をしていく上で、依頼されることが多い業務がインタビュー取材です。大抵の場合、内容は企業取材であることが多いですが、中には芸能人や文化人、スポーツ選手へインタビューをする、なんて場合もあります。今回は、そんなインタビュー取材時にライターとしてどのように行動すればいいのかについて、ご紹介していきます。

事前準備が取材の命綱になる

インタビュー取材を行う際、何よりも大事になってくるのが事前準備です。名刺やICレコーダーなどの持ち物を揃えておくことはもちろん、ライターにはそれ以外にも準備をしておくべきことがあります。

取材対象のテーマについて情報を調べておく

企業取材の前には、必ずその企業のホームページを読み込んでおきましょう。ホームページだけでなく、世間からの評判や、最近のニュースなどを、インターネットで検索して確認しておくとなお良いです。

調べたすべての情報が取材の中で生かせるわけではありませんが、ライターが知っていればそれだけで自信につながります。また、会話が尽きた時にこちらから話題を提供することもできるため、調べておいて決して損はないでしょう。

事前に質問をリストアップしておく

取材時間は無限にあるわけではありません。あらかじめこういった質問をしようとリストアップしておけば、大幅な時間短縮につながります。可能であれば、インタビューイと事前に質問内容を共有しておくとさらに取材がスムーズにすすんでいくため、編集者がついている場合には、質問内容共有の提案をしてみると良いでしょう。

自分なりの意見を持っておく

ただインタビューイの言うことを聞いているだけでは、より良い取材を行うことは難しくなってしまいます。質問をリストアップし終えたら、しっかりとそれに対する自分の意見を持っておくことが大切です。

取材時にそういった意見を出していければ、相手も何らかの反応を見せるでしょうし、そこから新しい切り口が見つかる場合もあるため、オリジナリティのある完成度の高い記事が書ける可能性も上がっていきます。

取材当日は現場全体のことを把握しておこう

事前準備をしっかりと整えたら、いよいよ取材本番です。当日はただインタビューイの話を聞くことだけではなく、現場全体のディレクションもライターに求められる場合があります。

段取りをしっかり考えて場の進行を行う

まずは頭の中で、取材全体のイメージを描いておくことが大切です。どういった内容から取材を始め、撮影がある場合はどこで行い、クロージングはどのようにしていくのか、大雑把で構わないため、自分の中でイメージをしておくと、スムーズな取材を行っていく可能性が上がります。

カメラマンやスタッフとの連携をしっかりとる

取材の場合、カメラマンの撮影も同時に行っていくケースも多々あります。その場合、撮影はインタビューの前と後、どちらで行うのか、インタビュー写真が必要な場合は、どのような角度の写真が必要かなどを事前にカメラマンや相手側のスタッフと打ち合わせておきましょう。ここでしっかりと連携をとっていれば、トラブル防止にもつながります。

出来上がりの原稿を意識したインタビューとする

インタビューをする際には、しっかり原稿の完成図を意識しながら話をすすめていきましょう。起承転結を考え、「スタートはどんな話にするのか」「一番記事にしたい、知りたい内容は何か」「どういった論調で締めくくるか」を頭の中で意識しつつインタビューをしておくと、後で記事化する際にとても作業がスムーズになります。

コラムとは違うインタビュー記事の注意点

取材が終わったら、いよいよ記事のライティングです。ライターの腕の見せ所でもありますが、インタビュー記事ではコラム記事と勝手が違う点もあるため注意が必要です。

文章の目的、完成図を正しく理解する

まず記事作成の前に、記事が対談式なのか、インタビューイ自身が語っている内容にするのか、形態をしっかりと編集者などに確認しておく必要があります。ここで確認を怠ると、最悪記事完成後に全面リライトといった事態になってしまう可能性もあるため、注意しておきましょう。

音源だけでなく資料を生かして書く

せっかくインタビューを行った以上音源をメインにライティングしていくのは当たり前ですが、それだけではなくその企業の資料なども生かして書くことが大事です。口頭だけではインタビューイが伝えきれなかったことなどを資料によって補っていけば、より完成度の高い記事をライティングすることができます。

脚色の許可を得る。

たまたまインタビューイが口下手で、思い通りに情報を引き出すことができず、脚色を入れないと原稿の書きようがないといった状況になる場合もあります。そんな時は、ライターが推測して、提案するしかありません。もちろん、嘘をでっちあげて好き勝手に書くのはご法度ですが、ある程度言葉を入れ替えたり、語尾調整をしたりする必要がある場合もあります。

そんな時には、必ずインタビューイに「少し脚色が入るかもしれません」と断りを入れてください。無断で発言などを脚色してしまうと、後々大きなトラブルにつながりかねないため、しっかりと許可を得てから記事の執筆をしていくことが大切です。

まとめ

取材インタビューには大きなニーズがあるため、取材上手が評判になれば多くのライターの仕事が舞い込んでくる可能性があります。そういったライターになるためにも、取材時にはしっかりとした事前準備をし、原稿の完成図を頭に入れた状態で臨んでください。

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Mutu
生まれは東京、育ちは埼玉の27歳。文章を書く仕事がしたいという漠然とした思いから、編集プロダクションなどを経由して今のWebライターに辿りつく。スポーツや歴史が好きなため、いつかはそういう記事が書きたいと願いながら文章修業の日々。休日は引きこもりがちで、20代の貴重な時間を浪費しているともっぱらの評判である。

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